お産への覚悟

公開日: : 日々のこと

なんだか周りの人がポツポツとお亡くなりになっています。 
癌の年下の彼女、またデイケアで良くお話をした愉快な80代の彼女、またデイケアでご一緒した90代の男性の方。みなさん、この世で少なくともご縁を頂いた方々です。癌の彼女は若い頃東京の大学病院で同じく助産師をしていらっしゃった方です。コロナが蔓延していた時、病院でお亡くなりになりました。私は半身不随、杖で少しは歩きますがなかなか自由に歩けません。しかしメールとお電話でお話が出来たのがよかったです。
皆いつかはお迎えが来るのです。私は自分のお産の時に不思議な体験をしました。
私はお産のプロです。これは自称です。でも自称というのは怪しいです。つまりお寺のお坊さんはあの世を少しは知っていらっしゃるとは思うのですが、いざとなると「死にたくない、死にたくない」と言っていた方を私が看護学生の時お会いしました。
産婆も「自分のお産の時に大声を出し、出産後恥ずかしかったです」と言った助産師もいます。
実は私も、周りの人に「私のお産の時はワーワー騒ぐかも、よろしくね」と言ってお産になりました。ところが私は妊婦さんにいかに自然にお産にするか、お産は生理的なこと、女性がお産をするとなれば一番大切なのは自分でいかに身体を鍛えるか。それは妊娠初期でなくて、安定期になってからつまり妊娠5ヶ月ごろから毎日2時間は歩く。二百回以上スクワット、その上、妊婦体操も日々訓練しましょうと、お話をしてきました。また私の主治医も、妊婦健診の時「めっちゃ歩いててください」と毎回言うのです。妊婦になり「ぱくぱくゴロゴロでは難産になる」と、彼は日頃から言っていました。それで私も、日々お産のために訓練をしました。それは自慢できます。呼吸法が痛みを逃すのに有効である事も教えてきたのです。そうして私の陣痛中に呼吸法をしましたら、本当に陣痛を乗り越えることができるのを実感できました。つまり集中して呼吸法をすると陣痛は痛く感じないのです。そうして、その上お産が不安なく、怖くなく、痛くない事を体験したのです。
 私のお産は予定日から20日遅れたのです。そうしてなかなか陣痛が来ませんでした。40しゆうよく夜だけお腹が張る前駆陣痛というのが1週間以上来て、本格的な陣痛になるかと、毎日待っていましたが、朝になると、その陣痛もけろりなくなるのです。本当に不思議です。しかしちゃんと陣痛がくるのです。毎日毎日散歩をしていると、だんだん、歩きにくくなり前に足が進まなくなるのです。つまり赤ちゃんの頭が下がってきた証拠なのかもしれません。私は、もしかして明日くらいに生まれるかも、と直観しましたので、私がお産する予定の場所である吉村医院の古屋「カリガネ莊」に私は予定日に、自宅からここに移り住んでいたのです。そこの冷蔵庫に産まれてから困らないように食料を買っておきました。その次の日に赤ちゃんは生まれました。赤ちゃんが生まれる前私は毎日カリガネ莊から吉村医院の裏にある江戸時代の農家を移築した古家の庭で朝10時か15時まで大きなマサカリで薪を割る訓練をしていました。お産まで毎日薪割り。そうしてお昼は薪で炊いたホッカホッカの真っ白いご飯とお味噌汁に香の物と煮物、大変おいしいお昼の食事を一緒に薪割りをしている妊婦の戦友と食べました。本当に素晴らしい妊婦時代の思い出になっています。妊娠中の妊婦にこの様な体験させた事はすばらしいと今も感謝しています。つまりお産は自然なのです。そうしてその赤ちゃんを産むために自然の森の中で薪を割ることの体験ができたのは本当に貴重なことだと思います。毎日毎日陣痛がくるその日まで朝から夕方まで頑張りました。私はその時、年齢が40歳です。一般的に超高齢なのでほとんどの病院の産婦人科医はまず帝王切開を考えるでしょう。
そうして予定日から20日遅れましたが吉村医師は、なんの陣痛促進剤もせず陣痛が来るのを待つだけです。これは昔の産婆がやってきたことです。残念ながら、現代の産婆も待つことが苦手のようです。またガイドラインとかがあるので、予定日2週間遅れると病院に行って促進剤をされ、それで陣痛が来ないと、帝王切開です。大変悲しいものです。しかし吉村医師はやっぱり自然なお産に対する覚悟があったのだと今更感謝です。

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