素敵な出産をしたY.T.さんからの体験談

公開日: : 体験談

 

【妊娠~出産、育児に向けて】

もうすぐ子どもが1カ月。

私が出産して1カ月が経とうとしています。

自分のお腹にいたことが不思議なくらい、お腹の大きさよりも子どもが大きく見えて、本当にお腹にいたのかしらと考えてしまいます。

私自身、子どもは欲しかった時もありましたが、色々考えてしまうとなかなかできるものではありません。

全く考えていない時、私たちの元にやって来てくれました。

前に一度流産しているので、「今回はなるようにしかならない。」と意外と気持ちが穏やかでいられたことが、妊娠中を通して良かったことかなと思います。だからこそ、出産のアドバイスや学ぶチャンスをしっかり受け止められたのでしょう。

妊娠を予想していなかったので、産婦人科の病院で産むことに最初は疑問もなく、毎回嫌だなと感じていた内診や質問のしにくい雰囲気も「そういうもんかな。」と、半ば諦めていました。そんな時、仲良くしていただいている助産師さんから『お産塾』を勧められたのです。『お産塾』の存在は図書館に置いているチラシで知っていましたが、自分から参加しようという気持ちが起こらず、そのままにしていました。折角勧めてもらったし、「機会は大事にする。」というモットーから、早速参加することにしました。

その日の『お産塾』では、お産の知識・呼吸法・マタニティ体操について学びました。その時参加して、頭がスッキリしたように感じました。「私が知りたかったのはこれだったんだ!」と、妊娠中のモヤモヤした気分が一掃されたのです。特に、出産する時に赤ちゃんがどう動くか、陣痛の大切さを知った時、不安で恐れていた陣痛を少し違った方向から考えられるようになりました。

陣痛=痛み ではなく、陣痛=赤ちゃんの動き だと。それから、お産について学んだり、経験者から話を聞いたりすることが面白くなっていきました。

そして、病院で産むよりも『お産塾』を主催している朝比奈先生のところで産む方が自分に合っているんじゃないかと考えるようになっていったのです。

つわりが長くてひどい方だったので、外に出ることすら億劫だった私が、散歩や山登りが安産に繋がると教えられてからは気分が180度変わって自分から散歩に行くようになりました。

また、山登りとして長命寺(808段)は一人だと気持ちが続きませんでしたが、幸運にも予定日が近い妊婦仲間ができ、一緒に週3回行くことになりました。加えて、休みの日は旦那さんが山登りに付き合って色々な場所に連れて行ってくれたので、リフレッシュ出来ていたように思います。

また、私にとって大きな課題だった「食」。メニュー作りが苦手で、いつかは乗り越えたい壁でした。そのメニュー作りにしても、朝比奈先生のチェックや三宅さんの指導の元、少しコツを得られました。

こうやって、妊娠中に学んだり行動することが如何に大切か、出産した今だからこそよくわかります。

出産後には考えたり、頭には入って来ないし動けないと言われていましたが、予想以上に出来なくなるんだなと実感しています。

出産当日は、自分でも信じられないほど落ち着いて陣痛を受け止めていました。37週を過ぎた頃から赤ちゃんの動きと呼吸法をイメージトレーニングしていたからかもしれません。

「呼吸を止めたりパニックになれば、赤ちゃんが苦しむ。それは避けたい。」この一心で、毎日イメージトレーニングを繰り返しました。

当日、早朝から陣痛があり、昼に一度内診してもらいましたが、まだ1cmだったので太郎坊へ行きました。その後再診すると9cmで、結局約1時間半で出産しました。

陣痛の痛みよりも赤ちゃんのことだけを考えていたので、イメージトレーニングを思い出しながら只々呼吸を繰り返すのみ。痛いとか怖いではなく、もうすぐ会えるというワクワク感しかありませんでした。

なので、産んだ瞬間、本当に嬉しくて、にっこり笑って赤ちゃんを迎えることができました。

信頼している先生方や旦那さんが見守る中で出産できたことは、妊娠中やってきたことが正しかったという結果であり、自分へのご褒美かなと感じました。

あんなに静かでホッとできた時間は今までになかったことです。

人が産まれる時も死ぬ時も、どちらもポッとロウソクに火が灯るように静かな厳かなことなのかもしれないと思いました。

こんなに幸せな出産は、周りのたくさんの方々からのアドバイスや励ましが無ければ叶いませんでした。

人は産まれる前からたくさんの人々の手が関わり助けられているのですね。

これからの育児は、妊娠・出産を通して学び感じたことを忘れず、子どもと共に一歩ずつ進んでいきます。

これを読んでくださった方、ご自身が喜びと感じられるお産をされますように。

 

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  • 現在、朝比奈は左半身が不自由なので直接お産には関われません。夫が緑町診療所の1床で自然分娩をやっています。ここでは若い助産婦がお産をやっています。妊婦健診時には、朝比奈も若い助産婦と一緒に お話をさせてもらっています。実は半身不随になり、一度はお仕事を断念しようと思いました。おかげさまで生かされたので「まだ私のやらなくてはならないことがあるのでは」と思いなおしました。今のところ言葉には何の支障もありません。お仕事を少しでも違う形で続けられれば嬉しいと思っております。

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