瓢箪から駒
公開日: : 日々のこと
私は81歳元産婆です。4年10ヶ月前に2回目の脳卒中を発症して、今デイケアに通っています。左半身不随で家事のほとんどを夫(83歳)老医師が担当しています。つまり主夫をしてくれています。それに夫は細々と本業の内科医の仕事もこなしています。本当に感謝です。私の家には看護師も事務員もおりません。彼がほとんど自分でこなしています。ですから、患者さんは数を数えられるくらいです。そんな医院を訪ねてくれる患者さんに感謝です。
私が半身不随になり、 急性期の病院で1ヶ月、また回復期の病院で5ヶ月リハビリをして、杖で帰りました。しかし今はその後デイケアに月、水、金、と自宅から朝9時からお昼まで通っています。また週に1回火曜日は一日中のデイケアつまり週4回デイケアに通っています。私の性格はちょっとやりすぎの性格のようで、この1週間前まで、土曜日の1日中のデイケアをやっていました。「今が一番若い、今しか頑張る時はない」なんて考えでデイケアを週に5日間ガンガン頑張っていました。しかし土曜日のデイケアを終わり、家に車で送ってもらい、やっと家の玄関に入るなり、私の左足が上に上がれなくなり、私の体はバランスを崩し、ぱらり、頭が玄関のコンクリートの上に、殴打「あっやってしまった」心の叫びです。
誰も転びたくて転ぶのではありません
だから多くの人は気をつけてね。と良く言われます。そうです。不可抗力なのです。しかしそれを受け入れ、自分が内省する良い機会になるのです。おかげさまで、頭の打撲は今のところそんなに大変ではない様で、安心しましたが、デイを1週間ゆっくりお休みして、これからのことを考えました。やはり週5日のデイケアはやりすぎではなかったか?あの土曜日のデイケアにはちょっと会いたくない嫌な人がいる。よく考えてみたら、なんかデイケアで運動するより心のストレスがあるのかもと気づきました。私は81歳まで結構色々な人間関係で生きてきて、ちょっと苦手だ、嫌な相手だなあーと言う人も、ちらほらおりましたが、会うのが嫌だと思うほどの人は見当たりませんでした。こんなに自分の感情のコントロールができなくなったのは、もしかして、私が脳卒中になったからなのかな?と感じました。そうして、できればそんな人とは会いたくないと思う様になったのです。よく脳卒中になって、離婚が多いと聞きますが、私はなんで夫や、妻が脳卒中になって互いに助け合う必要があるのに離婚?と考えてましたが、いや、やっぱり脳卒中を発症した人の脳がおかしくなっているのではないかしらできなくなっている時は理屈ではないのかもしれません。私は今自分で頭を殴打して究極のことを感じたのです。私は自分が今何をしたら前に進むことができるが分かりました。
早速ケアマネさんに電話して、私は、土曜日のデイケアをこれからお休みしたいとお話ししました。ケアマネの彼女は私の唐突の言葉にびっくりしていた様ですが、私の信念の強さを理解し、納得した様です。そうして、私が通っているデイケアの責任者に電話をかけ、土曜日のデイケアを辞めたい旨を連絡しました。すると私の心は楽になりました。頭を殴打したことが自分の進む道をはっきり行動が取れたのです。
これはやっぱり「瓢箪から駒」」ですね。
今自分にとって何が大切なのかを考えさせてくれたと思います。今日は火曜日です。一日中のデイケアを楽しく行けました。
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