哲学書を読む

公開日: : 日々のこと

「哲学と宗教全史」出口治明著を読みました。
私が81歳でなんで哲学書?と思うかもしれません。いや、私は産婆です。そうしてソクラテスの母親は産婆だったそうです。つまり産婆は命をこの世に生み出すのを助ける大きな役割があります。それは女を母にさせる役割だと思います。そうして、私は哲学書を読みたいと思いこの本を読んでみたのです。
 本当はもっと若い時に読んでいたら、もっと人生が変わっていたかもしれません、しかし私はいつも、思い立ったら吉日と思ってなんでも行動して来ました。 今回をこれを是非読んでみたいと心から思ったのです。するとどうでしょう私が看護学生の時に、私はカトリック系の看護短大でした。授業の中で宗教哲学という授業がありました。その時ホイウエルス神父様が上智大学から教えに来てくれていました。彼はドイツ人で背が大変高い方でした。そうして、彼の授業ははっきり言って何を学んだかわかりません。しかし何となく彼が授業の時言っていた昔の哲人の名前が脳に浮かんできたのですから、不思議です。記憶にはあまりないのですが、少なからず脳に少しの刺激を与えていたのです。これってトーマスアキーナスとかいろいろな哲人の名前が出て来たのが、この本を読んで蘇ってきたのです。私が20代で学んだことが、ちゃんとあんまり理解していなくても、少なからず脳の片隅に存在していたことがわかり、あの時の授業の光景がまざまざと浮かびました。そうですあの時は私が20歳代ですか、いまから60年前です。すごいですね。授業の内容はほとんど記憶にありませんが、何となく彼が言っていたのが少しばかり記憶にあるのです。私は大変不思議に思いました。
もっと嬉しいことはヨーロッパの中世ルネッサンス時代はフィレンツェが舞台です。私はそのフィレンツェの旅をしました。メデイチイ家のことも知っておりました。ルネッサンスの芸術を進めた富豪のメデイチイ家の事、そうしてあのウフイツ美術館であの有名なボツテチェルリーのビーナス誕生や春の絵画をこの目で見た時の感動をまざまざと蘇って来たのには私は思い出しました。あのイタリア旅行は友人二人で行きました。私はイタリアに行ってローマ、フレンツェを二人で旅をしたのです。その時ローマから電車に乗り約1時間フレンツェに着きました。大変美しい街で、全てが歴史の街といった感じでした。もちろんローマの市内も2人と何回もぐるぐる回ったり、ローマ法王庁に入りローマ法王に謁見したり、シスチーナ礼拝堂に行きミケランジェロの最後の審判の天井画を実際に見た時の感動を思い出しました。
私は美術館が好きです。それでローマ、フィレンチェの旅が81歳になり、哲学と宗教全史でこんなに参考になるとは思いませんでした。
やっぱりあの時、旅行をしておいて良かったです。みなさんも是非中年になってからで良いですから旅をすると、高齢になると思い出が楽しいです。

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